読書

紹介: 数学ガールの誕生

どんな本か 数学ガールの著者である、結城浩さんが行った2つの講演が収録されています。 1つは(数学)教育に関すること、もう1つは著者、読者、編集者の関係が主なテーマとなっています。 読んでみた感想 数学ガールの漫画や翻訳、読者による二次創作などが著…

ユーリの使った背理法のロジック

数学ガール/フェルマーの最終定理の10.3.2「風景から問題を見出す」(p299)でユーリが問題10-1を解いてみせています。そのとき使ったロジックについて考えてみました。定理 命題\(P, Q, R\)に対して\((\lnot P \land Q) \Rightarrow R\)と\((\lnot P \land Q…

放浪問題の別解

『数学ガール/乱択アルゴリズム』の問8-2 放浪問題は、確率過程の一種、離散マルコフ連鎖の簡単な例のようです。また、線形代数に関する知識をもう少し使うと、次のようにも解くことができます(定理になるような部分は赤字で強調しました)。勉強のモチベーシ…

フィボナッチ数列の公式

元ネタ 『数学ガール/乱択アルゴリズム』からです。 ストーリーらしきもの "ぼく"は、8章を読み終えると、なんとなくパラパラと本をめくってみた。ふと問題7-2(p269)が目にとまる。この問題、今なら一般のn乗について求めれそうだ。ちゃんとした問題のかたち…

「行列のトレースは固有値の和」の証明が簡単にならないか考えてみた

数学:物理を学び楽しむために(MB120321.pdf)p371の定理6.34の(6.5.12)の左の証明についてです。証明の中で 代入すればすぐにわかるのだが、もっとエレガントなやり方はないかなあ? と書かれていたのでエレガントか分かりませんが、簡単にならないか考えて…

死亡率0.5%の上乗せについて

この記事は『やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識』(rbb20120913.pdf)を読んで、手を動かした記録であって、何かを主張するようなものではありません。まずp83(4.6 確率的におきる出来事についての考え方)には 赤玉が50 個だったとして…