放射線の基礎知識を新たな常識にしよう

理論物理学者の田崎さんが書いた『やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識』がいよいよ紙の本になるようです(公式アマゾン)。出版後もpdfで無料ダウンロードできるそうです。

この本はどんな本かと言うと、新しい「常識の基盤」を築くことにあると思います。ぼくが言ってもあれなんで、本文(rbb20120913)p5から引用します。

事故からはすでに1 年以上がた経った。しかし、放射線との付き合い、あるい
は「たたか闘い」は、まだまだ始まったばかりだ。これから先の長い年月、ぼくたち
は「やっかいな放射線」としっかり向き合いながら暮らしていかなくてはいけ
ないのだ。そのためには、みんなの「常識の基盤」を広げて、放射線に関わる
ことがら事柄もカバーできるようにする必要があると思う。

皆さんも放射性セシウム半減期が長くて、相当な未来まで、放射線によって汚染されそうだと思ったと思います。ぼくも思いました。放射性セシウムからの放射線が10分の1になるのは40年以上先なんだそうです。また、地面にあるセシウムは、土壌の粒子の表面に強くくっついていて、水にもほとんど溶け出さないので、土といっしょに動くだけでほとんど移動することはないそうです。

気になる人は、是非読んでみると良いと思います。この本では、応用として土壌や食品の汚染によるリスクの考え方についても扱っています。対象読者は中学生以上なので、そういった意味では気軽に読めると思います。

数学ガールの著者、結城さんからのクイズ

結城さんに許可を得たわけではないですが、twitterからこの本に関連するクイズを引用します。漠然と読んでいたら、うっかり抜けそうな部分ですが、暗記しても損は無い数字に関するクイズだと思います(物事が感覚で分かるということは、その大きさ、規模がだいたい頭に入っている状態にあると思います。例えば、階段の段の高さがどれくらいか、だいたい分かるから、階段を上るとき、どれくらい大変そうか想像できます。)。