2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

アインシュタインの関係式

問題設定 室温(300K程度)で水中にビーズ(微粒子)を入れると、ビーズは水分子の衝突により運動し続ける。この運動をブラウン運動と呼ぶ。また1次元的にビーズが動くとき、外力が一様に方向\(-x\)、大きさ\(f\)でかけると、一定の時間が経過すると沈降状態にな…

SU(2)基本表現の幾何学的解釈

3次元デカルト座標とSU(2)基本表現とを関係付けることで、幾何学的に解釈することができます。 説明 点Pが球面上\((x,y,z)\)にあるとする。このとき点Sを\((0,0,-1)\)とし、原点をOとする。そしてPからxy平面に平行に引いた直線とz軸の交点をQ。またxy平面と…

逆行列の問題で論理トレーニング

論理学の応用例として、逆行列に関連した証明問題を書き直しました。 ここで使う論理 モーダス・ポンネンス \(P\)が真かつ\(P \Rightarrow Q\)が真ならば\(Q\)は真。 推移律 \[P_{i} \Rightarrow P_{i+1}~~(i=1,2,\ldots n)\]が全て真ならば\(P_{1} \Rightar…

ルンゲ-レンツベクトル

クーロン力が粒子に働くとき、ルンゲ-レンツベクトルが保存することは、直接時間微分することで確認できます。この量はどこから出てくるのか調べてみました。 説明無しに使う主な事柄 作用Sとすると、座標\(q\)に共役な運動量は\(\frac{\partial S}{\partial…

フェルマーの原理

この文章では、波のある点の運動について運動方程式を立て、最小作用の原理からフェルマーの原理を導きます。このときの一般化運動量とエネルギーは、ちょうど質量0の粒子の場合に一致しています。最後にフェルマーの原理から光の直進性と屈折の法則を導きま…

光の粒子説と屈折

光を粒子だと思って屈折が説明できたとしても、屈折する粒子と反射する粒子の比は力学の中からは出てきそうもありません。そういった意味で現実を説明する理論としては終わってますが、遊ぶことはできます。 この文章の目標 歴史的には、フーコーの実験によ…

ユーリの使った背理法のロジック

数学ガール/フェルマーの最終定理の10.3.2「風景から問題を見出す」(p299)でユーリが問題10-1を解いてみせています。そのとき使ったロジックについて考えてみました。定理 命題\(P, Q, R\)に対して\((\lnot P \land Q) \Rightarrow R\)と\((\lnot P \land Q…

放浪問題の別解

『数学ガール/乱択アルゴリズム』の問8-2 放浪問題は、確率過程の一種、離散マルコフ連鎖の簡単な例のようです。また、線形代数に関する知識をもう少し使うと、次のようにも解くことができます(定理になるような部分は赤字で強調しました)。勉強のモチベーシ…